新たな読書体験はまだ遠い?

Kindleを導入してからそろそろ半年が経とうとしています。その間にも、日本での電子書籍が端末の出現にあわせて盛り上がりを見せていますね。ただし、今のところ、新たな読書体験を特定の書籍、すなわちKindleストアで手に入れられるもの以外で得るのはまだまだ先だなという印象です。

まず、ソニーリーダーやシャープのガラパゴスで読める書籍が小説などが中心で、私の嗜好に合致していません。普段、あまり小説というものを読まないので、これでは食指は動きません。さらに最近は経済学の本ばかりなので、なおさらです。

一方でKindleは電子ペーパー搭載(ソニーリーダーもですが)で液晶画面に比べて目に優しく、オンラインで同期ができるため、どの端末で読んでも読み進んだところから引き続き読めるというシステムは、かなり素晴らしいです。仕事で長時間モニターを見た後にさらに液晶で読書はけっこうつらいものがありますし、iPhone、iPadアプリでは端末間同期ができません。やはり頭一つ抜けている感じです。

ただ、ガラパゴスについては前向きに考えてもいい理由が出てきました。それは日経新聞の電子版です。日経新聞の電子版は有料会員になるとiPhoneアプリで読むことができます。紙面の全記事が出ているわけではないのですが、個人的には新聞自体を持ち歩かなくてもいいというのが非常に気に入ってます。混雑した通勤電車の中ではちょっと読みづらいし、最近は鞄にiPadやレポート用の書籍が入っているため、新聞の出し入れがなにげに面倒です。というわけで、iPhoneアプリだといろんな意味で便利です。

しかし、最近、アップルの方針で有料の電子書籍はapp store経由しか認められなくなるという報道がありました。つまり、日経新聞のように料金徴収は別で行われるアプリはダメということになります。有料会員のiPhoneアプリでの記事提供はいくつかの有料サービスのなかのひとつであり、日経がそれだけを切り離して提供する、しかもアップルへ料金の3割を支払うことも考えにくく、となればiPhoneユーザーにしてみればただでさえ高いと言われている月額5,000円からのさらなる値上げもあり得るわけですから、これは考えものです。

そこにきて、ガラパゴスでも日経電子版が提供されていますし、こちらは自動で記事が配信されます。料金体系も現行のものです。将来的にKindleのほうの日本語書籍がなかなか進まず、ガラパゴスなどで爆発的に普及するのであれば、ガラパゴス導入も悪くないのかなと思います。ただし、そこは今後の動向の見極め以上に財布との相談が必要ですから、まずは情報収集をマメに行うこととします。

なんとなく、アマゾンが日本で本格展開しないような気もしてきましたが、新たな読書体験の実現のためにも、そこはなんとかしてもらいたいものですね。

それでは。

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