本の紹介『ビッグデータの衝撃』

いま流行のネタです(少なくとも私の周囲では)。

城田真琴『ビッグデータの衝撃』東洋経済新報社、2012年

最近、ビッグデータというものが注目されています。インターネット上では比較的集めやすく活用しやすいので、いかに使用していくかが今後のビジネスを左右すると言ってもよいでしょう。

ビッグデータと言っても、データ自体は昔から活用されています。例えば、スーパーにおけるPOSデータです。これはどんな商品を同時に買っているかなどのデータを販売に活用するというものです。といった感じで、昔からこういうデータの活用はされていましたが、どうしても細かいところまではできなかったのです。

例えば、スーパーやコンビニでは客の年代をレジで入力することがありますが、これはレジの店員の感覚によっています。つまり、見た目で30代女性みたいな選択をするわけです。しかし、実は50代かもしれない。極めて恣意的なデータであるわけです。それをいろんな技術を使ってデータを大量に収集し、客観的で信頼できるデータにしようというのがビッグデータです。

本書ではビッグデータの紹介に始まり、すでに活用している国内外企業とその事例などが紹介されています。また、ネット業界では前々から議論されてきたプラバシーに関する項目も独立した章として書かれています。なお、著者はネットワーク関連技術についての著書があるなど、けっこう有名な方です。

ビジネスの世界で普遍的なものかと言われれば、まだまだそこまでのものではないと思いますが、今後に備えて今からしっかりと動向を追うことが大事だと思われますので、引き続き、アンテナは張ったままにしておくつもりです。

評価:★★★★☆

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