本の紹介『間抜けの構造』

バカ野郎!この野郎!コマネチ!

ビートたけし 『間抜けの構造』 新潮社、2012年

著者は言わずと知れた方です。漫才、映画、テレビ、ラジオなどでの「間」について語っております。

「間」が非常に大事だということを認識させられたというのが素直な感想です。印象的だったのが、相手の呼吸に合わせて会話をはさむというところです。間が悪い人は、相手が話している途中でも割って入ったりして、まさに「間抜け」になってしまうが、上手な人は相手が息継ぎをするタイミングですっと入っていくというわけです。確かに、仕事上の議論でもそういう光景は目にします。漫才、映画など幅広く活躍している著者ならではの視点だと思います。

私は落語が好きでCDで聞いたりするのですが、やはり名人と言われる人たちは間の取り方が非常にうまい。私のイチオシである古今亭志ん朝師匠の間の取り方なんかは最高です。また先代の三遊亭圓楽師匠も然りです。

私も間抜けにならないように、間を意識しながら仕事での発表などを行いたいと思います。

なお、読めば分かると思いますが、内容は面白くて電車などで読むと吹いてしまいますので、注意が必要です。なお、読了後に友人3人に貸していますが全員同じ感想なので、ぜひ手に取ってみることをオススメします。

評価:★★★★☆

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