本の紹介『騎手の一分』

今回は競馬関連です。

藤田伸二『騎手の一分 競馬界の真実』講談社現代新書、2013年

Kindleでの購入です。競馬好きな人は知っていると思いますが、歯に衣着せぬ発言で物議を醸す一方、フェアな騎乗をした騎手に贈られるフェアプレー賞を何度も受賞して、特別模範騎手賞ももらっています。この特別模範騎手賞というのは過去に3人しか受賞しておらず、しかも2度は藤田だけです。でも、発言は過激。これまでに何冊か本を出していて、そこで言いたい放題です。

さて、内容は競馬ファンならなかなか楽しめるものと言えるでしょう。競馬界はファンからは見えない部分が多く、そこでいろいろ起きても外からは見えにくく、なんじゃこれ?ということがよく起きます。例えば、急にある馬主の馬によく乗っていた騎手が乗らなくなったとか。そういう裏事情を斬り捨て御免でバッサバッサしているのが本書です。

私は武豊ファンで、馬券でもよくお世話になっていたのですが、最近、めっきり騎乗数が減ってしまっています。もともと腰痛持ちなので、加齢に従い乗るのが辛くなっていたのかなぁと勝手に推測していたのですが、いろんな事情があったようです。

普通の会社でも、有力派閥のボスににらまれて昇進が遅くなるといったことが起こりますので、気持ちもわからなくはないです。ただ、武豊ほどの実力者でもその流れにあらがえないとはやるせない状況ですね。

え?私もそれで冷や飯を食わされているかって?
言うまでもないでしょう。


評価:★★★☆☆

コメント

このブログの人気の投稿

通信三田会からの誘い

2021年度慶應義塾大学卒業式。そして卒業について思うことと心境の変化

卒業式エピソードの続き