本の紹介『真説・長州力 1951-2015』
白いブーツと言えば、この人。 田崎健太『真説・長州力 1951-2015』集英社インターナショナル、2015年 プロレスラー長州力の半生をまとめた本です。小さい頃はまだプロレスがゴールデンタイムに放送していた私にとって、長州は興味を抱く対象であります。リング上で藤波ともめた、いわゆる「噛ませ犬」事件は、子ども心にかなりの衝撃であったと記憶しております。 プロレスは格闘技としての一面、エンターテインメントとしての一面があり、一般人にはなかなか見えにくい部分があると思いますが、まぁ、いろいろあったんだということが紹介されています。 長州が言うには、プロレスは波を立てる人とその波に乗る人の2種類がいるそうで、長州はその後者になろうと奮闘していたんだなと感じます。結果として、そうなったんじゃないかと思いますが、経営は素人のようで会社は長続きせずに来ているのが現実です。 もともと日本国籍は持ってないのは知ってましたが、この本の執筆段階でも持ってないというのは意外でした(取得検討中らしい)。オリンピックも日本代表ではなく、韓国代表で出ているなど、長州力について知らないことが多かったです。 印象的なのは、長州力の強さは半端なく、まともにやったら勝てないと他のレスラーが言っていたのですが、ことプロレスに関してはところどころで猪木さんには叶わないと本人が述べているところです。上記のとおり、強いだけではいいプロレスラーにはなれないですので、その他の部分が猪木にはあり長州にはないところなのでしょう。猪木は何でもチャンスに変えてしまうバイタリティーがあるが、長州は不器用でいろんなチャンスを自ら潰してしまう。分かる気がします。 長州力というプロレス界限定の内容なので、評価は普通レベルにしておきます。 個人的には面白く読めました。 評価:★★★☆☆