【番外】ラグビー日本代表、南アフリカ代表を撃破!

18日(日本時間19日)からひっそりと開幕しているラグビーワールドカップですが、日本代表がその初戦でやってくれました。優勝候補の一角である南アフリカ共和国代表、愛称スプリングボックスを34-32で破りました!しかもラストワンプレーでの逆転勝利です。

実は日本代表がスプリングボックスと対戦するのは今回が初めてです。スプリングボックスは、南アフリカのアパルトヘイト政策によって国際試合がほとんどできない時代が長く、加えてラグビーの場合はランキング下位国が上位国となかなか試合できない仕組みなので、実は初めてだそうです。一方で、日本のジャパンラグビートップリーグには南アフリカの選手が近年多数来ており、今回も先発にひとり、控えに3人トップリーガーが入っております。ある意味では、初めてながらもよく知る相手とも言えるでしょう。

そんな政治的事情でワールドカップはまだ5回しか出てませんが、優勝2回。かたや日本は過去に7回連続で出ていますが、まだ1勝しかしていません。しかも、ニュージーランド代表オールブラックスに145失点の経験もあり、ワールドカップで100失点以上した唯一の国となります。そんな両国なので、最近は日本代表もかなり強化されているとは言え、かなり勝ち目の薄い試合かと思っていましたが・・・

最初は善戦して「惜しかった〜」と思えればの気持ちでしたが、開始直後から日本代表が積極的にプレーしていて、「そのうち疲れるだろうな・・・」と思っていたら、わずか2点ビハインドで前半終了。

「これはもしかしたら、負けたら相当悔しい試合になる」

そんな気持ちにさせてくれる内容でした。後半、ある時間帯でスプリングボックスの時間になってしまい、いつもならこのまま失点を重ねて敗戦というパターンでしたが、取られたら取り返すの熱い展開で、試合終了近くまで来ました。そこでスプリングボックスがトライを狙わずに、ペナルティーゴールで逆転するのですが、終了後にJsportsの解説が「南アが日本を認めた瞬間」と言っていたプレーで、結果的にはこれが勝負の分かれ目だったのかと思います。

残り2〜3分くらいのところで、ジャパンは逆転を狙い、フォワードで怒濤の前進を敢行しゴールラインを突破!に見えたのですが、わずかに超えられず、スクラムとなりました。残り1分半でスクラムでしたが、プレッシャーがあったのか、スプリングボックスがペナルティ。ここでジャパンの選択はなんとスクラム!いてもたってもいられなくなり、部屋の中をウロウロしてしまいました。

ジャパンは海外に比べて体格で劣るため、スクラムのようなパワープレーは苦手です。今まではできるだけ力勝負にならないような選択をしていましたが、今のジャパンはそこを徹底的に強化。ここ2年くらいのテストマッチでも海外の重量級フォワードと互角に張り合ってきました。しかし、スプリングボックスは上位国の中でも特にサイズの大きさは際だっており、ラストワンプレーでそれを選択するのかと思いましたが、これまでハードな練習に耐えてきたメンバーにとって、それを選択しないことは自分たちの練習の否定になりますから、妥当な選択だったとは後知恵です。

さて、そのスクラム。まずは組みましたが、崩れて組み直し。この時点でロスタイム突入なので、ラストワンプレー。ラグビーの国際試合はタイムキーパー制なので、画面の表示タイムが公式で、審判の判断終了というのはありません。なので、サッカーのようにいきなり終わって「え?」みたいなことはありません。再度組み直しで、ボールキープしながらやや動かし、そこからバックス展開です。ゴール前なので、攻撃側が圧倒的に有利。ボールを落としたりしなければ、かなりのチャンスです。こういうときに、まさしくボールを落として終了ということがよくあるのですが、綺麗につないで左右に揺さぶり、最後は左隅にトライ!この時点でジャパンの勝利が確定です。

深夜3時に部屋の中で何度も跳びはね、号泣しました。まさか、ジャパンがここまでやれるとは・・・
ワールドカップで24年ぶりの2勝目。しかも相手はスプリングボックス。今まで余裕で100試合以上、ラグビーを観てきましたが、間違いなく「ベストバウト」認定です。

試合後の選手インタビューで、「相手がジャパンのやっていることを嫌がっていた。メンタルでは上をいっていた」とのコメントがありましたが、グラウンドレベルではかなり手応えがあったのでしょう。最終的には相手も日本でプレーする選手が総出になったので、日本を知るだけに揺さぶられるのかなと思いましたが、そこは杞憂だったようです。

最大の難関であったスプリングボックスを撃破しましたので、精神的にも余裕が出てきたはずです。残りも全勝で決勝トーナメントへの進出を期待しております!

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