本の紹介『1分間マネジャーの時間管理』

他人のサルを背負ったら負けです。

ケン・ブランチャードほか『1分間マネジャーの時間管理』[Kindle版] 永井二菜訳、パンローリング、2013年

著者の1人であるブランチャードの本をかつて読んだことがあり、その関係でお気に入りに入れておいたのですが、なぜか安くなっていたのでポチりました。いま見たら値段が変わっていたので、いいタイミングで見つけたと言えます。

さて、サルを背負うというのは、他人の仕事までやってしまうことです。例えば、部下が相談しに来て代わりに確認したり、作業したりしてしまったら、その瞬間に部下のサルが上司の肩に乗り移ったことになります。そしてその部下は何もせずに上司の仕事が終わるのを待つだけです。要するにヒマです。上司にはいろんな部下のサルが乗り移ってきますので、やけに多忙になるというわけです。

なかなか面白いのは、釣った魚を分け与えてやるのではなく、釣り方を教えてやれという一文です。要はマネージャーは自分で仕事やったらダメ、人を動かして成果を上げなければならないということです。

サルを所有者のもとに置きっ放しにするには技術と心を鬼にすることが重要、といった教訓も得られます。

年末年始で最後に買って最初に読み終わった本ですので、量はさほど多くありません。部下をお持ちの方は読んで損はないと思います。

ところで、なんでサルなのかは分かりませんが、テニスの錦織選手がコートにサルを背負って入るなと言われて、そこから勝てるようになったと年末の番組のインタビューで言ってました。要は、要らん心配は捨ててプレーに集中しろということらしいのですが、錦織選手もなんでサルなのか分からないと言ってました。アメリカでそういう言い回しがあるんですかね?


評価:★★★★☆

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