本の紹介『仕事休んでうつ地獄に行ってきた』

奇跡の38歳でしたが。

丸岡いずみ 『仕事休んでうつ地獄に行ってきた』 主婦と生活社、2013年

キャスターの丸岡いずみさんの体験記です。いきなり余談ですが、私は丸岡さんが日本テレビの「バンキシャ」に記者として出ていた時から、やたらとかわいい人が出てるけど全くネタにもならないなと思っていました。その後に、ミヤネ屋で「奇跡の38歳」としてブレイクしたのも遅すぎだと感じておりました。

さておき、40歳でうつ病になるまで仕事漬けの毎日でそれなりに充実していたといいます。東日本大震災の取材など衝撃的なことが続いたりして、それまでの精神的な均衡が取れなくなって病気になったということです。結果的には頑張りすぎ、そしてテレビに出ているという職業柄、世間からの目も要因にあったのではないかと思います。

本書に限らず、患者の方は自分がうつ病であるということを認められるまで時間がかかるということはよく聞きます。さっさと認めて薬を飲んでしまえば、というのが筆者の体験からの結論ですが、筆者自身がそうであったように、そこまでが地獄なんだろうなと思います。

いまや誰でもその可能性がある病気ですので、これは他人事ですませるわけにはいきません。私は比較的細かいことを気にしないタイプだと自認していますので、まだ大丈夫な方だと思いますが、それでもいつかかるか分からないというのが実際のところのようです。

なかなか考えさせられる内容でしたが、評価は普通レベルとします。

評価:★★★☆☆

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