本の紹介『いきものがたり』

平坦な道のりではなかったようです。

水野良樹 『いきものがたり』 小学館、2016年

いきものがかりの水野氏による、彼らのこれまでの足跡を記した本です。いきものがかりはデビュー後まもなくしてからのファンですので、彼らから見たバンドの風景はどんなものかと読み始めましたが、やはりそんな簡単にここまでこれたわけではないようです。

水野氏以外がどう考えているかはさておき、常に悩み、苦しみ、それらと闘いながらの10年が書かれています。確かに、なかなか新しい曲が出ない時期なんかもあったりして、その時期と苦悶している時期が同じだったりしていたので、納得しました。

彼らに限らずですが、私は4枚目のアルバムがそのアーティストにとって試されているものだと捕らえています。すなわち、それまでは勢いで来れるが、4枚目あたりになると初期の貯蓄がなくなる時期で、そうなると新たな方向性を見つけないといけないと思ってます。いきものがかりに関して言えば、4枚目のアルバムで曲ごとにプロデューサーを変えるという荒業に出て、それが奏功してここまで来ているのではないかと考えています。

それはさておき、裏側の苦労を知る機会が限られていますので、こういった形で知ることができるのはこれからファンとして支えるために有効かなと思います。星4つです。


評価:★★★★☆

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